ふくらみ

膨張し続けている

【メモ】ルミナスウィッチーズのアメイジング・グレイス(永久の寄す処)について【2話追記】

2022年7月3日深夜から放送開始したワールドウィッチーズシリーズの新作「ルミナスウィッチーズ」1話の挿入歌についてのメモです。考察というほど深いものはありません。


「ルミナスウィッチーズ」1話劇中で、主人公のジニーが「アメイジング・グレイス」を歌うシーンがある


アメイジング・グレイスは作曲者不詳、作詞は1722年にイギリスの牧師ジョン・ニュートンが行ったとされる(Wikipedia

  • タイトルの直訳「驚くべき恵み」からわかるように、神の恵みに感謝し称える賛美歌
  • ウィッチーズ世界にはキリスト教が存在しないので、そのまま使うことはできない


そういった理由のためか、歌詞はオリジナルのものとなっている。

  • EDの挿入歌クレジットは以下の通り

    「永遠の寄す処」 歌:ヴァージニア・ロバートソン(CV:鳴海まい)
    作詞:井筒日美
    作曲:TRADITIONAL
    編曲:manzoKADOKAWA

    • 井筒日美氏は著名な作詞家。J-POPからアニソンまで歌詞を提供している。
    • manzo氏もアニソン等で著名なミュージシャン。KADOKAWA所属になっていたのは知らなかった。
  • 聞き取った歌詞は以下の通り(問題があれば消します。なおはてなブログJASRAC包括契約を結んでいるので歌詞の全文掲載が可能です)

    畦を駆けては仰ぎみた 光さざめく山河
    忘れぬ鐘の音 鳴りわたる
    永久の寄す処や 故郷
     
    友と語らうせせらぎで 風に託した夢は
    今なおこの胸 こだまする
    永久の寄す処や 故郷

    • 内容は故郷の美しさ、故郷で友と語った夢について
    • 「寄す処」(よすが)とは、「身や心のよりどころとすること」(デジタル大辞泉
    • (7/10追記)PV3だとセリフがなく聞きやすいというコメントを頂いたので、修正しました。 
    • (8/23追記)CD「わたしとみんなのうた」(ZMCZ-15822)歌詞カードにより一部修正。だいたい合ってました。


ところで、予告で示された2話のサブタイトルは「永久の寄す処

  • 1話は「WONDERFUL WORLD」(OP曲のタイトル)なので、毎回楽曲名がサブタイになるもよう
  • ルミナスウィッチーズとは何か。居場所を失った“落ちこぼれ”ウィッチたちが、音楽隊という新たな居場所を見つける話ではないか。
  • つまり、「ルミナスウィッチーズ」こそが「永久の寄す処」だったんだよ!!!

けっこう話の鍵になる歌な気がする(それはそう)

  • モフィを故郷に返すというジニーの大目的
  • 光さざめく山河でモフィと出会ってた
  • グレイス少佐の回想にでてきた女性は一体誰なのか(ジニーと関係?)

グレイス少佐がアメイジンググレイスを聴くというダジャレではなかった

(7/11追記)2話で出ました(ネタバレ)

いやーーーーー使われるとは思ってたけどこんなガッツリエモエモギミックになって帰ってくるなんて思わないじゃないですかーーーーーーー!!!!!

佐伯監督ありがとう…っ………(滂沱)


さて、具体的にどういった使われ方をしたのか、どうエモかったのかはとにかく本編を見ろとしか言えませんが、見た前提でちょっと追記してみます。

  • ジニーを探すため夜空に飛び立った一同。手がかりすらない中、一人いのりが「永久の寄す処」を歌いはじめ、次第に仲間たちも加わりはじめる。
    • ジニーは魔導針でその歌声を耳にする。「おーい!」と叫ぶが、どういうわけか彼女は受信できても送信はできないのだった。
    • 「やっぱり、私の声は、どこにも届かないんだ……」俯いたその時、彼女の魔導針が輝き始めた……!
  • いのりの目の端に輝きが映る。「見えた!」直感的に急降下するいのり。奇跡の再会を果たし夜空に舞い上がる二人を、月と星空が照らしていた……。

というシーン。ずっとみんなが「永久の寄す処」を歌っているのだが、いのりが輝きに気づいたその瞬間、1話では流れなかった3番に突入するのである!!!!

心通わせ ときは過ぎ
家路 照らした 銀河
変わらぬ 思いを 包み込む
永久の寄す処や 故郷

二人が心を通わせたその瞬間に流れ出す3番。いのりの声に見上げるジニーを銀河が照らし、思わず屋根から飛び降りたジニーをいのりが抱きとめる!!!!

ジニーは農家に住み込みで働かせてもらうような、今は身寄りのない身分。いのりの誘いに応えて音楽隊を新たな居場所と決めた彼女にとって、その航跡はある意味「家路」なのだ。


音楽と感情と展開を一体化させた演出、星空と歌声、ほんとこういうの佐伯監督好きだよね。僕も大好きです。


ついでに、気づいた点とか思ったこと

  • インカムの出力すごすぎ定期(cf.劇場版)
  • マリアがこの歌に聞き覚えがないと言っていたので、「永久の寄す処」は少なくとも広く知られた歌ではなさそう
    • つまりグレイス少佐の回想の人物はやはり……
  • ジニーの魔導針受信限定問題
    • 「歌声を届ける」という作品テーマに突き刺さる事実
    • これまでの作品に登場したナイトウィッチは相互交信しており、普通は送受信が可能
      • そういうこともあるかもね、みたいな会話があったので、実は受信限定ウィッチもたまにいるのかもしれない
    • ジニーはモフィに起こされるまで気づかなかった(たとえばサーニャの場合魔導針は自動起動しているが、ジニーはしていない)
      • その時魔導針はモフィ側に出ていた
    • あっ……(察し)

読めましたね。

「永久の寄す処」は最終話の手前、ジニーとモフィの秘密が明かされる11話あたりでもう一度登場し、「家路」の意味が反転し、エモエモ……に単勝1点勝負いたします。

(8/23追記)

あの……今日家に届いたCD「わたしとみんなのうた」所収版なんですが………なんと4番があるんです*1

しかもその歌詞が実に……ああっ!これはここに書くわけにはいかない! 皆さんぜひ買って聴いてください。確実にこれは最終盤でもう一回使われるやつです

*1:OP「WONDERFUL WORLD」収録の1話ver.は2番まで